「コスパが良い」という言葉、よく聞きます。
ただ、コストパフォーマンスの「コスト」の部分ばかりに注目して、肝心の「パフォーマンス」を見落としている人も多いように思います。
今回はそんな「コスパの罠」について考えてみたいと思います。
「安い」しか見ていない現実
「コスパ重視で選びました!」と言いながら、結局は一番安い商品を選んでいる人、意外と多くないでしょうか。
確かに価格は分かりやすいです。1000円と3000円、どちらが安いかは一目瞭然。でも、そのパフォーマンスの差はどうでしょう?使いやすさ、耐久性、デザイン性...これらは数字では表せないからこそ、つい後回しにしてしまいがちなんです。
私自身も以前、「とりあえず安くなっているから」という理由でアウトレットで購入したTシャツ、、、なんか着心地が合わないなと一度でもそう思ってしまうと、もう二度と着なくなってしまいました、、、
パフォーマンスに投資すると満足度が激変する
本当のコスパを考えるなら、パフォーマンスにこそ注目すべきです。
例えば、掃除機を選ぶとき。安い掃除機は確かに初期費用は抑えられます。でも吸引力が弱くて何度も同じ場所を掃除したり、すぐに故障したりしたら?時間も手間もかかって、結果的にコスパは悪くなってしまいます。
少し高くても、一度でしっかり掃除できて長持ちする掃除機の方が、長期的に見れば圧倒的にコスパが良いはずです。
「スイートスポット」を見つけよう
ただし、注意したいのは「高ければ高いほど良い」わけではないということ。
経済学でいう「限界効用逓減の法則」が働いて、ある価格帯を超えると性能の向上幅はどんどん小さくなっていきます。1万円の商品と3万円の商品では大きな差があっても、10万円と13万円の商品の差はそれほどでもない、といった具合です。
大切なのは、「スイートスポット」を見つけること。自分の用途や頻度を考えて、必要十分なパフォーマンスが得られる価格帯を見極めることが大切です。
「費用対テンション」という新しい指標
パフォーマンスも大切ですが、それ以上に「自分の気分が上がるかどうか」も重要ではないでしょうか?
毎朝使うコーヒーカップ、毎日持ち歩くバッグ、よく使うペン。これらは単なる道具以上の意味を持ちます。使うたびに気分が上がる、持っているだけで自信が湧く、そんな「感情的価値」こそが実は最も重要なパフォーマンスなのかもしれません。
「費用対テンション」と勝手に名づけてみました笑
実例:私の「費用対テンション」体験談
最近、私が体験した話です。
以前、会社用PCのキーボードはノートパソコンのキーボードそのまま使用していました。でも、毎日何時間も使うものなのに、打鍵感がイマイチだったりCPUの熱で指が火傷しそうになったり、fnボタンが左下の一番端にあるのが使いにくかったり、なんとなく仕事のモチベーションも上がらない。
思い切ってロジクールのキーボードに買い替えたところ、打鍵感が気持ちよくて、デスクに向かうのが楽しくなりました。作業効率も上がり、何より毎日の仕事が少し楽しくなりました。
確かに多少費用は高いキーボードではありましたが、毎日何時間も使うことを考えれば、この「テンションの向上」は十分価値があったと思います。
新しいコスパ思考のススメ
これからは、こんな風に考えてみると良いのではないでしょうか:
1. 使用頻度を考える 毎日使うものほど、多少高くても良いものを選ぶ価値がある
2. 感情的価値を評価する 使っていて楽しいか、気分が上がるかも重要な指標
3. 長期的視点で判断する 初期費用だけでなく、維持費用や買い替えサイクルも考慮する
4. 自分の価値観を大切にする 他人の「コスパ」ではなく、自分にとっての価値を見つける
まとめ:本当のコスパとは
本当のコスパとは、単純に「安い」ことではありません。自分にとって本当に価値のあるもの、使うたびに満足感や幸福感を得られるものにお金を使うことです。
「費用対効果」から「費用対テンション」へ。この視点の転換が、日頃の買い物を、そして日常生活をもっと豊かにしてくれるはずです。