突然ですが、皆さんは1年間をどう過ごしていますか?
- 1日24時間 × 365日 = 8760時間
- 仕事に費やす時間:残業込み、有給引いて = 約2000時間
この「8760対2000」という数字を見たとき、働いている時間ってそんなもんなのかと思ってしまいました。
仕事は確かに大切です。お給料をいただいている以上、期待される分の働きはしなければなりません。でも、この比率を見ると、仕事は人生の約4分の1でしかないのです。
「3億円テスト」が教えてくれること
ここで一つ、思考実験です。
もし3億円を持っていたとしたら、今の仕事を続けますか?
この質問に「イエス」と即答できる人は、きっと多くないでしょう。もし続けるとしても、全く違う姿勢で取り組むはずです。上司の顔色を窺ったり、理不尽な要求に我慢したりする必要がなくなるからです。
この思考実験が教えてくれるのは、私たちの多くが「生活のため」に仕事をしているということ。そして、経済的な制約がなければ、もっと自由に、もっと自分らしく働きたいと思っているということです。
「どうでも良い」が、実はちょうど良い
だからこそ、仕事に対しては「どうでも良い」と思うくらいがちょうど良いのかもしれません。
これは手抜きをしろという意味ではありません。必要な責任は果たしつつも、仕事で病んでしまうほど自分を追い込まない。そんなバランス感覚のことです。
なぜなら、仕事のストレスで心身を壊してしまったら、残りの6760時間も台無しになってしまうからです。2000時間のために6760時間を犠牲にするのは、あまりにも割に合いません。
仕事の中に「楽しみ」を見つける技術
とはいえ、2000時間を完全に「我慢の時間」にしてしまうのももったいないですよね。
そこで大切なのが、自分なりの楽しみ方を見つけることです。
特に効果的なのは、「周りの人を楽にする」という視点を持つこと。
- 同僚の負担を少し減らしてあげる
- 後輩にちょっとしたアドバイスをする
- お客さんに喜んでもらえるような工夫をする
こうした他者貢献の実感があると、仕事の2000時間が単なる「時間の切り売り」ではなく、「誰かの役に立つ時間」に変わります。そして不思議なもので、人の役に立っていると実感できる時間は、自分自身も楽しく感じられるものなのです。
人生の主役は、自分自身
「8760対2000」という視点で考えると、見えてくることがあります。
仕事は確かに大切ですが、それは人生の全てではない。むしろ、人生を豊かにするための手段の一つに過ぎないということです。
重要なのは、残りの6760時間をどう生きるか。そして、その6760時間を充実させるために、2000時間をどう位置づけるか。
仕事を人生の中心に据えるのではなく、人生全体のバランスの中で捉え直してみる。そんな視点の転換が、きっと毎日を少し軽やかにしてくれるはずです。