近年、FIRE(Financial Independence, Retire Early)が多くの注目を集めていますが、最近ではFIRO(Financial Independence, Retire Option)といった言葉も見聞きするようになりました。
FIROはFIREやサイドFIREと同じく経済的自由を目指しますが、その後の働き方や生活の選択肢において大きな違いがあります。
この記事では、FIROの基本的な考え方やFIRE、サイドFIREとの違いを解説し、それぞれの特徴とメリットについて詳しく書いていきます。
FIROとは?
FIRO(Financial Independence, Retire Option)は、経済的自由を達成した後、早期退職にこだわらず、働くかどうかを自由に選べる状態を目指すライフスタイルです。「Retire Optional(退職はオプション)」という言葉が示す通り、退職そのものが目的ではなく、経済的自由を土台として、自分らしい働き方や生き方を追求することに重きを置いています。
たとえば、FIROを達成した人は次のような選択ができます。
- 好きな仕事を続ける(例:趣味を活かした副業やボランティア活動)
- 完全にリタイアして自由な時間を満喫する
- 必要に応じて短期的に働き、収入を得る
このように、FIROでは「経済的自由」と「選択の自由」が共存しています。
FIREやサイドFIREとはどう違うのか?
項目 | FIRE | サイドFIRE | FIRO |
---|---|---|---|
目的 | 経済的独立+早期退職 | 経済的独立+軽めの仕事で生活費を補う | 経済的独立+柔軟な働き方を選択 |
働き方 | 完全リタイア | パートタイムや副業で収入を補う | 働くかどうかを自由に選べる |
資産規模 | 生活費を全額カバーする規模が必要 | 生活費の一部をカバーできる規模でOK | 完全な独立を前提としつつ柔軟性あり |
心理的な余裕 | 完全リタイア後の余裕 | 一部働く必要があるためやや制限あり | 選択の自由による高い余裕 |
FIREは「経済的独立を達成して早期退職する」ことを目指すライフスタイルです。生活費をすべて投資収益やパッシブインカムで賄うことで、完全に働く必要がない状態をゴールとします。一方でFIROは、早期退職に固執せず、自由な選択肢を持つことを重視しています。
FIREは「仕事から解放されること」が大きなテーマであるのに対し、FIROでは「好きなときに、好きな仕事をする自由」が強調される点が大きな違いです。
FIREを目指すには膨大な資産形成が必要ですが、FIROは柔軟性を重視するため、目標資産規模やその後の働き方についても個人の選択に委ねられます。
サイドFIREは「生活費の一部を投資収益やパッシブインカムで賄い、不足分を軽めの仕事で補う」ライフスタイルです。FIROと似た点も多いですが、サイドFIREは「働く必要がある」ことが特徴です。一方、FIROでは働くかどうかが完全に選択可能であり、「働かざるを得ない」というプレッシャーから解放される点が異なります。
たとえば、サイドFIREでは趣味や副業で収入を得つつ生活を支える形が多いですが、FIROではその必要がなく、仕事をしなくても生活が成り立つ状態を目指します。そのうえで、趣味や好きな仕事をすることが選択肢の一つとなります。
FIROのメリット
FIROにはFIREやサイドFIREにはない多くのメリットがあります。
1. 働くかどうかを選べる自由
FIROでは、仕事をするかしないかを自分で決めることができます。これにより、働くことが義務ではなく「選択肢」となり、心理的な余裕が生まれます。この自由度の高さは、単なるリタイアよりもストレスを軽減し、幸福感を高めます。
2. 好きな仕事に集中できる
FIROでは、経済的自由があるため収入を気にせず、好きな仕事やプロジェクトに専念できます。趣味を副業にしたり、ボランティア活動を行ったりと、純粋に「やりたいこと」に集中できるのはFIROならではの魅力です。
3. リスクの低い資産運用
FIROは完全リタイアを前提としないため、FIREよりもリスクの低い資産運用が可能です。必要に応じて収入を得る選択肢があるため、市場変動の影響を受けにくく、安定した生活が続けられます。
4. 社会とのつながりを維持
FIROでは、働き続けることも選択肢の一つであるため、社会とのつながりやスキルを維持できます。これは、FIREによる完全リタイア後に起こりがちな孤立感を防ぎ、充実感を得ることにつながります。
FIROを目指すためのステップ
FIROを達成するには、いくつかのステップを計画的に進めることが重要です。
1. 目標の明確化
FIROを目指す際には、自分がどのようなライフスタイルを送りたいかを明確にすることが大切です。完全リタイアを目指すのか、趣味や好きな仕事を続けるのか、具体的なゴールを設定しましょう。
2. 資産形成と投資の計画
FIROを実現するためには、経済的独立が不可欠です。インデックス投資や不動産投資、配当収入など、複数の収入源を構築し、生活費を賄える仕組みを作る必要があります。
3. スキルアップと副業の準備
FIROでは、働き続ける選択肢を持つことができるため、スキルや副業の経験が役立ちます。たとえば、趣味を活かした収入源を確保しておくと、FIRO後の生活にさらなる自由が生まれます。
4. 長期的なライフプランの構築
FIROは柔軟性が高いため、働き方や資産運用の計画を長期的に設計することが求められます。将来の変化にも対応できる柔軟なプランを作りましょう。
まとめ
FIROは、FIREやサイドFIREとは異なる「選択の自由」を重視したライフスタイルです。働くかどうかを自分で決められる心理的な余裕や、リスクの低い資産運用、社会とのつながりの維持など、多くのメリットがあります。
「完全リタイアよりも柔軟な働き方をしたい」「自分らしいライフスタイルを追求したい」という方にとって、FIROは理想的な選択肢となるでしょう。
私もコツコツと仕事と資産形成を続けて「FIRO」目指していきます!